PPC(ポリプロピレンカーボネート)は、二酸化炭素とプロピレンオキシドから合成された完全に生分解性の環境に優しいプラスチックです。また、温室効果ガスの主な発生源であるCO₂を原料として使用するため、PPCは温室効果ガスの排出を削減するだけでなく、化石燃料の消費も削減します。分解可能なPLA(ポリ乳酸)と比較して、強度が高く、延性が良く、生産コストが低いなどの利点があります。低分子量のPPCポリオールは、従来の石油ベースのポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネートポリオールの代替品として使用され、高分子量のPPCはフィルム製品、酸素バリア材料、射出成形材料などに使用され、特に包装産業や農業で使用されています。
SL-TECHは高分子量PPC製造技術を提供しており、その開発履歴は以下の通りです。
1998年にCO₂ベースのプラスチックの研究が始まりました。
2001 年に、最初の 1,000 TPA を超える PPC パイロット ラインが構築され、正常に受け入れられました。
2012年に30,000TPA PPC生産ラインが構築され、生産に成功しました。
2013 年には技術がアップグレードされ、分子量が 300,000 に増加しました。
2016年には、新技術を導入した年間3万トンのPPC工場が建設中です。
技術的特徴
●当社の技術によるPPCの数平均分子量は約10万に達し、世界最高水準を達成しています。
● 三次触媒により重合時間が 8 時間と短縮され、8 時間以内に触媒活性が非常に高いレベルに達します。
● PPC製品1トンの製造には、約0.45〜10.5トンの二酸化炭素が消費されます。CO₂を利用するだけでなく、PPC製品は完全に生分解性であるため、「白色汚染」を軽減します。
典型的な製品仕様
ランク |
ポイント |
指標 |
1 |
形状 |
白色または無色透明の顆粒 |
2 |
密度、g/cm³ |
1.24〜1.27 |
3 |
数平均分子量、kg/mol |
200〜300 |
4 |
ガラス温度 |
35〜39 |
5 |
CO₂含有量、重量% |
40%~42% |
6 |
5%分解温度、°C |
>230 |
7 |
処理温度、°C |
140〜190 |
8 |
水分含有量、重量% |
<0.3% |
9 |
灰分、ppm |
<1000 |
10 |
生分解性 |
強制堆肥化により3ヶ月以内に分解される |
製品の機械的特性と透明性
密度(g/cm³) |
融点(g/10分) |
ガラス転移温度 (°C) |
張力強度 (mpa) |
引張弾性率(Mpa) |
断裂時の長さ (%) |
衝撃強度(g)V |
伝播性 |
1.25〜1.30 |
0.2〜10 |
35〜38 |
40〜45 |
1000 |
15〜20 |
<35 |
94~95% |
20℃ |
160°C、2.16kg |
DSC 100℃/分 |
20℃、50mm/分 |
20℃、50mm/分 |
20℃、50mm/分 |
20℃、落下ダーツ衝撃 |
0.2mmフィルム、400〜800nm |